ヘンナー・デッキスキーの変なCOJ講座

COJに関するあれこれを独自の勘違いと独自の見当違いで語っていくブログ。

デッキ構築論・脳内対戦してみよう

今回はデッキというよりもプレイング的な話。
普通のプレイヤーは日々実戦で確認しているので恐らくあまりやらない人が多いんじゃないかっていう「脳内対戦」の話、要するにエアプレイの話です。

構築論自体はまだ続けるつもりですが、初心者の人はここまでやってやっとCOJ高等戦術研究所に投稿してもまともに返信がもらえるレベルの最低限に到達することでしょう。
あくまで最低限なので、さらに突っ込んだ内容にしていきたいならまだまだ研究の余地ありです。
チュートリアルが終わった程度だと思いましょう。

脳内対戦(エアプ)とは?
ここまでの話を纏めて「こんな風に勝ちたい」「こんなコンボをしたい」「こうすれば勝てる筈」というのを具体的にデッキという形にして脳内で実際に動かしてみることですが、実際にはできないことや相手が棒立ちで何もしてこないことを前提にしていたり、効果を勘違いしていたりすることに対する蔑称としてエアプ乙などと言われることもあります。
ここで言うエアプはあくまで脳内対戦のことですが、現実にそういうことにならないように気をつけましょう。
また私の記事をここまで読んでデッキを組んだからと気軽にデッキを投稿して袋叩きにあっても責任は負いかねます、ご了承ください。
というかそのくらい言われ無くてもわかってください。

準備段階
まずはデッキを2つ以上考えましょう。
1つは「ぼくのかんがえたさいきょうのデッキ」で構いませんが、他のデッキに関しては誰かのコピーであったりリプレイの頂上対戦のものであったり「このデッキにだけは勝ちたい」というタイプであったりと好きなもので構いませんが、以下のルールに出来るだけ近いものを選びましょう。

・自分のデッキを勝たせたいがために極端に相性の悪いデッキを選ぶことは避ける
・相性の悪いデッキを選ぶ場合、対策の入っていないデッキを選ぶことは避ける
・出来るだけ自分のデッキを決定した後で相手のデッキを決定し、対戦を始めるまで自分のデッキ内容は変更しない

当然ですが想定している対戦相手には相性がよくなるように組んでいる筈ですので、よほどのことがない限り有利に対戦できる筈です。
それを確認するために相手デッキを決定するのは構いませんが、その場合は相性の良くないデッキや想定していなかったデッキも組んでみてそちらも合わせてやってみるようにしましょう。

対戦時のルール
実際に始める前に、以下のルールで進めることを前提にしましょう。

・お互いに手札は常に最善手を持っている、またはドローするものとする
・カードを捨てなければならない場合、基本的にお互い最も都合の良い(捨てても構わない)カードを捨てるものとする、ただし「ここでこのカードが落ちた場合」という限定的な状況を想定したい場合はそれに沿う形としてかんがえる。
・ORやOCについては、実際に起こり得る範囲で考え、例えば「ここでレベル2・3で出されたら」などは場合分け(2パターン)して考える
※例:1ターン目裏に手札が全てレベル3になる、などはNG
・お互いのデッキ内容はわからないものとする
・当たり前ですが現実に起こり得ないことは考えない
※先行初手なのに4枚以上のカードを使用するなど

こんな感じで。
まあこれで最終ラウンドまで考えろっていうのは現実的に不可能というかそれができたらプレイする必要がなくなるので最低3ターン目裏まで、それ以上は自分にとって理想的な流れが決まっているターンまでは考えてみましょう。
それ以上のターン数は流れも大事ですが個別に状況を想定したほうが早いです。

さて、これで準備は整いました。

実際にやって……みるのは大変なので勘弁してください、文字に起こすと大変なんです。
脳内でやるから早いし楽だし便利なんです、文字に起こすと大変なんです。
大事なことなんです、ええ、2回言っちゃうくらいには。

エアプでわかること
結構色んなことがわかってきます。
強いと思っていた組み合わせやコンボが実際にどのタイミングで使えるのか、またはどのターンまで使えないのかといったこと。
相性が良いと思っていた相手が、実は理想的な展開をされるとかなり苦しい展開になるだとか。
何か1枚強いカードが出ただけで展開がかなり狂うとか、デッキ内に1枚しか無い対策カードを引けなければ攻められなくなるとか。

ここまでが出たカードでわかることになりますが、実はここからもう一歩進んで出なかったカードでわかることがあるところまでいきましょう。

わかりやすく具体例をあげるならジャンプーを使われた時がわかりやすいですね。
エアプの中で使われている場合残りの2枚は使われていない、つまりあと2回は出てくる可能性が高いと容易に考え付くと思います。
つまり後攻を取った時に初手ユニットから2ターン目ジャンプー、3ターン目ジャンプーされる可能性がある、という発想がすぐにできたはずです。

ということは、エアプを進めていく中でブロックできるユニットが1体になった瞬間にジャンプーが出てきて打点になる、という想像ができるでしょう。

他にも色んなパターンはありますが文字に起こすと大変なのでこの辺で勘弁してください。

エアプを繰り返すことでどうなるか
凄くざっくりと言ってしまうと、対戦中の展開読みが早くなります。
それに伴って自分が今何をすべきなのかの判断が早くなり、プレミの減少に繋がります。
さらにどうすればいいか迷った時に「もしあの白トリガーが◯◯だったら」とポンと思い浮かぶことが多くなります。
そこから今の手札でのケアはもちろんのこと、慣れてくればデッキ全体を通してのケアも自然にできるようになってきます。

重要性
上記で語った内容は本来であれば、限りない実践の中で自ら気がつき身につけていくことが多い事です。
しかしそれは上位帯にいるランカー達と比較した場合、圧倒的な経験値の差となってハッキリと明暗を分けます。
その差を埋めるためには同じく経験と反省と修正を繰り返して経験値を貯めていく必要があるわけですが、エアプを普段からしていればそのうちの何割かは短縮することが可能です。
RPG系のゲームでよくある経験値アップ系のアイテムみたいなものですね、私はそういうの好きです。

さて、本題に戻ります。
エアプで序盤の数ターンをやってみた時、恐らくほとんどの人はこう思います。

「こんなに(お互いに)都合良く手札が揃うだろうか」

実はここが非常に大事な部分です。
ここで「よし、完璧な流れだ。これで勝つる」と考えるか「この流れを実現するためには何を入れればいいんだろう」と考えるかによってデッキ構築のドロートリガーやドローユニットの採用が変わってきます。

例えば有名なアリアン珍獣。
テンプレかどうかは知りませんが、トリガーをドローできるトリックオアトリートを3積みし、強みでもある回転力を活かして1〜2ターン目には狂犬の採掘が高確率で手札に来るようになっています。
そして狂犬の採掘が引くのは追い風と突撃の合図のみ、つまり3〜4ターン目には追い風からアリアンが出せる流れが自然に作り上げられているのです。
この高確率で、というのがミソ。

必ずしも序盤の流れだけを考える必要はありませんが、後半に向けて備えるにしても序盤をどうやって凌ぎきるか、どうやって後半の手札や盤面を揃えていくかを高確率で成功する流れを考えておかなければ、それは残念ながらただの紙束です。

それを再現するために必要なのは、やはりエアプを繰り返して「このカードを引くためにこのトリガーを入れておく」だとか「このユニットで時間稼ぎをして手札が揃うのを待つ」だとか、もっとシンプルに「このカードが来たらすぐに出して、このカードが来たら別のカードが来るまで出さない」といったことを決めておくとか。
そしてそれを決めるためには相手が何をしてくるかもある程度は想定していなければ、決められる内容は薄くなってしまいます。

もちろん運要素が小さくは無いCOJでは台パンしたくなるくらい酷い手札事故が起こることも多々ありますが、果たして本当に運が悪かっただけなのか台パンをする前に考えてみましょう。
そしてエアプをしてみた時に、理想的な流れだと思っていた展開を見直してみてデッキ内に何が残っているかも合わせて見てみましょう。
実は序盤の流れに気を使いすぎた結果、後半に打点をとる手段が少ししか無いなんてことがありえます。

実戦だとお金がかかりますがエアプだと無料でできます、手間はかかりますが研究も簡単にできます。
もちろん人の頭で考える以上は限界や固定概念に囚われた発想ばかりということもありますが、エアプを繰り返しているうちにふと自分がそうなっていることに気がつくこともあります。

実戦では何が起こるかわからない、という人もいますし、それは事実であるとは思います。
しかし、何が起こるかわからないから何もしない、という理由にはなりません。
無数に存在する戦局の中で、幾つかを予想して対応手段を考えておけば成功することもあります。
もちろん失敗することもありますが、なぜ予想と違ったのかを考えることもまた貴重な経験です。

エアプ、してみましょう。



こんなところかな。
なんか最後の方はグダクダになってしまいましたが、まあわかりますよね。
ではまた会いましょう。